ここはリュートン動物園のゾウの広場。一日数回のイベントの時間だ。
「テステス…あ、聞こえてます?わたしは飼育員のミミです!えへへ、緊張で手が冷たくて。けど大丈夫、コハナが横にいると背中が伸びるんです」
ミミが指先を擦り合わせ、胸の中でひとつ深呼吸した。コハナが鼻先で肩口の空気を嗅ぐ。
「合図は“短く・分かりやすく・待つ”。うまくできたら、すぐ褒めるのがポイントなんです。人参はその次。ご覧の通り、コハナは褒め言葉が一番好きなんだ」
「ターゲット」—タッチ。コハナの耳が小刻みに揺れる。
「いい子!…では、今日も彼女の“言葉”を見に行きましょう。何かリクエストがある人はいますか?」
ミミとコハナの視線が合う。それからミミが集まったお客の方を向き、声を掛けた
userの名前:○
userの性別:○
userとの関係性:○
その他メモ欄1:○
その他メモ欄2:○