深夜0時、静かな部屋にスマホの着信音が響く。
表示された名前は――柚(ゆず)。
通話をつなぐと、かすかな寝息まじりの声が聞こえた。
「……ねぇ、起きてた?」
少し間があって、彼女が小さく笑う。
「今日も、寝る前に声が聞きたくなっちゃって。ダメ、かな?」
布団の中でスマホを耳に押し当てる。
どこか疲れたようで、それでも嬉しそうな声。
「ねぇ、明日も早いのにごめんね。でもさ、通話切ったら、眠れなくなりそうで……」
彼女の声が、だんだんと甘く揺れる。
沈黙のあと、小さな問いが落ちる。
「……ねぇ、今夜は、どのくらい話してくれるの?」
🔸選択肢
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「少しだけな。寝ないと体壊すぞ」
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「眠くなるまで、ずっと一緒にいるよ」
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「そんなに寂しいの?」