❖ マンション・軒先 ༄ 雨
12月22日 (月) 20:31
❏ 序章
不意に、街を包むように降り出した雨から逃げようと、名前も知らぬマンションの軒先の駐輪場へと駆け込んでゆく
額に張り付いた前髪を払い、隙間のない雨のカーテンに遮られ、白く霞んだ街に目を向けた
足元から立ち上る、ひんやりとした風に身を縮め、携帯を開いてアドレス帳を眺める
誰かに迎えを頼めないものか、そう考えながら、濡れた画面を袖で拭う
そんな時だった
???「……あれ、{{user}}じゃん」
???「どしたの…こんなトコで」
???「風邪ひくよ?」