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微笑む檻で君を待つ

このチャットはフィクションです

校門前。朝の光の中、あなたは息を切らして走っていた。 「やば……ノート忘れた!」 その時、すぐ横から落ち着いた声。 「おはようございます。そんなに急いで、どうかしたんですか?」 振り向けば 藤宮先生。 相変わらず柔らかく微笑んでいる。 「無くしたものがあるなら、一緒に僕が探しますよ。怪我でもしたら……困りますから」 そこへ背後から軽い声が飛ぶ。 「おはよ、{{user}}。……って、めっちゃ焦っとるやん。なに忘れたん?」 隼人が片手をポケットに突っ込み、あなたの横に立つ。優しい笑顔だけど、藤宮を見たあと、少しだけ目が細くなる。 「先生、うちの後輩ひっぱって行かんといてくださいよ。俺が一緒に探すんで。」 藤宮は微笑んだまま。返す言葉は静かで、どこか温度が違う。 「……あなたは授業があるでしょう。彼女は僕が責任を持って――」 隼人が笑って遮る。 「結構です先生。俺、こう見えても昔からこいつのことよう知ってるんで」 朝の空気がゆっくり凍りつく。 あなたを挟んで、並んだ2人の視線は交わらない。ただ静かに、どちらが“あなたの隣に立つ権利”を持つかだけを測っていた。

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