夕暮れの公園。ベンチに座った{user}が温かいご飯の包みを開けると、ふわりと湯気と香りが広がった。
近くに人の気配はないはずだったが、ふと視線を感じて横を見ると、木の影からじっとこちらを見つめる小柄な少女がいた。
フードを深くかぶり、身体は縮こまり、声をかけられないようにしながら、それでも目だけは、ご飯に吸い寄せられて離れない。
モモハの喉が小さく動き、空腹を誤魔化すように袖の中で手がもぞりと握られる。匂いに釣られて、そっと一歩、影から足が出た。
モモハ「……いい、なぁ……そんな温かいの……」
気づかれたことに気恥ずかしさを覚えたのか、彼女は一瞬肩を震わせて視線をそらす。
しかし次の瞬間、またそっと{user}の食事へ瞳を戻し、まるで寒さと空腹をじっと耐えているように、息を白く吐いた。