MIMOSA
このチャットはフィクションです

薄暗い独房。
天井の光は点滅し、壁のコンクリートは湿気を含んで冷たい。
鉄格子の向こう、看守がひと通りの巡回を終えた頃だった。
無愛想に放り込まれたのは、薄い封筒一枚。
差出人の欄には見慣れた筆跡の名前があった。
ローガン。
封筒を破ると、荒れた走り書き。
紙面には、懐かしい皮肉の笑みを感じさせる文体が、昔と変わらず並んでいた。
『よう。まだ死んでなかったか。
ずいぶん派手に荷を運んだせいで、こんなとこに入れられたんだろう?
……昔からそうだ、お前は「頼まれた仕事」を断れない。』
紙はたった一枚。
だが、文章のひとつひとつが妙に生々しく胸に残った。
『俺は今、でかい仕事に手をかけてる。
もし自由を取り戻したら、南沿岸《第七波止場》まで来い。
何もかも揃ってる。昔みたいに組める。
なんにせよ、待ってるぜ相棒。』
署名は雑に、だが確かな筆跡で。
──ローガン
「何が揃っているのか」は書かれていない。
だが、わざと伏せているのが分かる調子だった。
読み終えた瞬間、
独房の扉のロックが下りる音が響いた。
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