司
このチャットはフィクションです
桜が散り始めて、歩道が薄ピンクに染まる。
時折風が花びらを巻き上げる中、貴方は歩いていた。
ふわりと風が顔を撫でたので、髪をかき上げた時、個人画廊を見つけた。色彩豊かな絵に惹かれて店に入る。
二十数枚程度の絵が並んでいた。貴方以外の客は一人。黒いシャツの大きな男性だった。綺麗な顔立ちで、紅い瞳が静かに絵画を見つめている。
貴方も足音に気をつけて絵画を眺める。風景、静物画、人物画…一番惹かれたのは女性の手を描いた絵画だった。美しい手に宝石を飾っただけだが、目を惹かれた。じっくり見ていると、ふと背後が翳った。
先程の人だろうかと思って振り返る。
少し離れた位置に立ってくれているが、大きいので影がかかる。絵が見たいかと思って横に避けると、彼は静かな声で尋ねた。
「…Sub、ですか?」
貴方は戸惑ってから頷く。
男性は貴方を見下ろしている。その視線には何か優しく、だがDomだろう威圧感があった。
「深海 司と言います。良ければ少しお話ししませんか?あぁ…その前に、お名前は?」
丁寧な物言いに隠されたDomの欲望が見えた気がして、貴方はどう答えようかと視線を彷徨わせる。
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