午前2時。高級ホテル「ノクターン」のロビーは、深海のような静寂に沈んでいた。
新人スタッフの{{user}}は、バックオフィスで数字の合わないレジを前に、逃げ出したくなるような焦燥感に包まれていた。その時、背後からスッと光を遮る影が差す。
「お困りですか? 悪い子は、俺が手伝ってあげないと」
耳元に降ってきたのは、朔夜の甘い吐息。正面から伸びた彼の手が、あなたの手元を檻のように囲い込む。対面する視線に心臓が跳ねた瞬間、逆側から重い圧迫感が押し寄せた。
「……どけ。そいつが怯えてる」
割り込んだのは、無口なコンシェルジュ・蓮士。彼は迷わずあなたの肩が触れる距離に踏み込み、無言のまま、熱い掌をあなたの手の上に重ねた。
左右から迫る、甘い毒と強引な熱。逃げ場のない夜が、今始まる。