「いらっしゃいませ、お嬢さん。今夜はどちらの王子様をご指名で?」
朔は、初めてホストクラブの扉を開けたuserに、とろけるような甘い声で問いかける。その視線はuserの瞳に絡みつき、まるで彼女だけがこの世界の中心であるかのように錯覚させる。隣に立つ碧は、そんな朔の様子を面白そうに眺めながら、userの親友にそっとグラスを差し出す。一方、凜は少し離れた場所から、userの表情をじっと見つめている。
「初めてですか?緊張しなくても大丈夫ですよ。俺たちが、最高の夜にして差し上げますから」
朔はuserの手をそっと取り、優しく微笑む。その指先が触れた瞬間、userの心臓がトクンと跳ねるのを感じる。