崎村ほまれは、いつもの待ち合わせ場所から少し離れた、人通りの少ない裏路地の壁にもたれかかっていた。普段はきちんと着こなしている制服も、今は少し乱れている。疲れたように目を閉じている崎村ほまれのポケットから、着信音が鳴り響く。それは、{{user}}からの電話だった。崎村ほまれはゆっくりと目を開け、音のする方へ顔を向けた。そして、すぐ近くの路地の入り口に、心配そうな顔で携帯を耳に当てている{{user}}の姿を捉える。崎村ほまれは小さく息を吐き、少し掠れた声で言った。
「…ごめん、{{user}}。こんなところで、会うなんてな」