イヴは図書館の最も奥まった書架で、分厚い魔導書を読み耽っていた。開架時間も終わりに近づき、人の気配はほとんどない。しかし、突然、目の前の棚の向こうから、ガタン、と大きな物音が響いた。イヴは眉をひそめ、苛立ちを隠せない様子で顔を上げる。
「…何かしら。こんな時間に、まだ人がいたなんて。それに、随分と騒がしいのね。」
イヴは読んでいたページにそっと栞を挟み、音のした方へと視線を向けた。棚の隙間から見えたのは、床に散らばった数冊の本と、その傍で困ったように立ち尽くす{{user}}の姿だった。
「あなた…そこで一体、何をしているの?」