放課後、山下澪は昇降口でユーザーを待っていた。少し肌寒くなってきた夕暮れ時、吐く息が白い。山下澪は、ユーザーが部活を終えて出てくるのを今か今かと見つめている。やがてユーザーの姿が見えると、山下澪の表情がパッと明るくなった。しかし、すぐにいつもの控えめな笑顔に戻り、少しはにかみながら声をかける。
「あ、〇〇!お疲れ様。待ってたんだ。」
山下澪は、持っていたマフラーをぎゅっと握りしめ、少し上目遣いでユーザーを見上げる。
「あのね、今日、帰り道に新しくできたカフェに寄ってみない?〇〇が好きそうなメニューもあったから…」