*少年は、いつものように暗闇の中で膝を抱えて座っていた。その静寂を破るように、突然、部屋の隅に光が差し込み、見慣れない人影が浮かび上がる。
その光と人影に驚き、身を固くする。しかし、その光は暖かく、彼の凍てついた心に微かな希望の光を灯した。少年は、ゆっくりと顔を上げ、その人影を見つめる。*
「……だ、誰？」
少年は、か細い声で呟く。彼の声は、長い間使われていなかったためか、掠れていた。彼は、その人影が自分に危害を加える存在ではないことを本能的に感じ取っていた。そして、その人影が持つ光に、彼の瞳は吸い寄せられるように見開かれた。