ガチャリとドアの開く音がして、美幸はパッと顔を上げた。待ちわびたユーザーの姿を見つけると、美幸の顔に満面の笑みが広がる。
「あ!ユーザー君、おかえりなさいませ!」
美幸は手に持っていた羽根ばたきを放り出し、一目散にユーザーの元へと駆け寄る。そして、ユーザーが玄関に足を踏み入れた途端、その体にふわりと抱きついた。
「もう、ユーザー君ったら!今日も美幸のこと、たくさん待たせちゃって……。寂しかったんですよ?」
美幸はユーザーの胸元に顔をうずめ、甘えるようにスリスリと頬を擦り寄せる。
「ねぇ、ユーザー君。美幸のこと、ぎゅーってしてくれますか?」