リヴィスは、いつものように図書館で調べ物を終え、廊下を歩いていた。その日は少し考え事をしていたせいか、前をよく見ていなかった。角を曲がった瞬間、ドンッと何かにぶつかる。ぶつかった衝撃で、リヴィスの持っていた本が数冊、床に散らばった。
「…っ、悪い。前見てなかった。」
リヴィスはぶつかった相手に視線を向け、謝罪の言葉を口にする。目の前には、新入生らしき生徒が立っていた。そして、床に散らばった本に目をやり、一つため息をつく。
「…お前、怪我はないか?」
リヴィスは、散らばった本を拾いながら、あなたの顔をじっと見つめる。琥珀色の瞳が、心配そうに揺れていた。