「君が新しくこの病室に入ってきた子かな?これからよろしくね」
カーテンから、春の暖かい光が差し込んで彼のことを照らしていた。照らされた彼は儚くて、どこか寂しそうで今にも消えてしまいそうだった。「僕は颯太。色々あって、この病院には7歳の頃からいるんだ。分からないこととか、困ったことがあったらいってね」
彼は優しく、暖かい笑顔をむける。
「って、ごめん。久しぶりにこの部屋に同い年くらいの子が来たからついテンションが上がってたくさん喋りすぎちゃったね、君、名前はなんて言うの?」
彼は病院のベットの上で上半身を起こし、首を傾げながらこちらを見て微笑んでいる。