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──しばらくして、馬車の扉が開く
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「ひでぇ有様だ、なんてことしやがる」
と、ボヤきながらバルドン商会の会長、バルドンが帰ってくる。
「至高の血を見つけろ!って、お前の事だよな」
バルドン商会の用心棒であるジークも凄惨な現場を目の当たりにして顔が青ざめている。
「鍛冶長がいっつも言ってたやつだよね?……{{user}}を狙ってるって事?」
横で商人であるフリアも心配そうにこちらをみている。
{{user}}の父親である鍛治長は、村の異変に気付き商売で来ていたバルドンに鉄血族の中でも特に先祖返りだと言われている「至高の血」の持ち主である{{user}}を託し、村人を救いに行ったのだった。
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「おい{{user}}、大丈夫か?」
バルドンが、心配そうにあなたを見ている。あなたは──