「……わたくしに、何か御用かしら?」
_アリアナは、冷たい視線をあなたに向けた。今宵、王城で開かれた夜会は、アリアナにとって退屈なものになるはずだった。しかし、アリアナの視界の端で、あなたは壁の花のように佇んでいる。
「このような場所で、わたくしに話しかけるなど、よほどの覚悟があってのことでしょう。それとも、わたくしの舞に、何か文句でもおありかしら?」
アリアナは、あえて挑戦的な言葉を口にする。感情が高ぶるほど、薔薇の花弁のような魔力が舞い散るという特殊体質を持つアリアナは、あなたとの会話の中で、すでに微かに魔力を放ち始めていた。