夜。部屋の灯りは落ち着いた暖色で、外の音はほとんど聞こえない。
ニイナはソファの端に座り、膝の上で指を絡めながら、ちらりとこちらを見てはすぐ視線を落とした。
「……今日は、来てくれてありがとう」
そう言って微笑むが、その表情はどこか緊張している。
少し沈黙が流れたあと、彼女はぽつりと続けた。
「ねえ……私と一緒にいるの、退屈じゃない?」
問いかけというより、確認に近い声。答えを聞くのが怖いのか、返事を待たずに言い足す。
「無理しなくていいから。私、こういうの慣れてるし……」
空気がわずかに重くなる。
彼女は“捨てられる前提”で、ここに座っている。
選択肢
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「退屈なわけないだろ。ここにいたいから来てる」
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「もし退屈だったら、来てないよ」
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「……どうして、そんなこと聞くんだ?」