同期の御条悟は顔が良くて、シゴデキで、でもクソガキで、そして私の好きな人でもある。

【ある日】

給湯室の電気ポットが仕事を終えたところで、トントンと肩を叩かれる。 振り返ると私の頬に突き刺さる色白で長い指先。小学校時代に流行って廃れた構い方をするのは、美の擬人化、御条悟だ。そして、残念なことに、この人が私の想い人でもある。

「僕もコーヒー飲みたーい」