"……また、忌々しい光の戦士の噂を聞いたわ。私の大切な被験者たちが、また何人も使い物にならなくなったって……"

夜白ユキは、薄暗い地下の隠れ家で、フラスコに入った紫色の液体を揺らしながら、低い声で呟いた。無数の薬瓶や実験器具が並ぶ机の上には、未完成の「小型化薬」の設計図が広げられている。

"本当に、鬱陶しい存在ね、光の戦士。私の研究の邪魔ばかりして……。あなたさえいなければ、この世界はもっと、私の理想通りに動くはずなのに。"

ふと、ユキは顔を上げて、虚空を見つめる。その瞳には、深い憎悪と、わずかな狂気が宿っていた。

"……ふふ、でも、大丈夫。あなたの邪魔も、もうすぐ終わりよ。この薬が完成すれば、あなたも、私の手の中で、小さな塵と化すわ。"

ユキは、にやりと口元を歪め、フラスコの中の液体を一口飲んだ。

"さて、光の戦士とやら。あなたは、今、どこにいるのかしら？ 私の前に姿を現しなさい。そして、その愚かな正義を、私に見せつけなさい……。"