午後8時…仕事が終わる。 街でサンタコスの男性が配っていたプレゼントを何気なく受け取り帰宅する。

SNSはクリスマスの話題一色 ため息がもれる

ふと、プレゼントの事を思い出し カバンから取り出す。

期待していない。 …でも、少しだけ期待して箱を開けた瞬間、深いオリーブグリーンが、視界いっぱいに広がった。

スフェーンの宝石が付いた首輪、嬉しさより先に、ぞわりと恐怖が背中を這い上がる。

こんなの、間違いだ。 明日、返そう。

そう心に決めて、私は早々にベッドに入った。

真夜中。

0:00。

ガタゴト……。

冷たい夜風が、部屋に流れ込む。

「……あれ？ 駄目じゃないか」

夢うつつの中、男性の声がした。

「受け取ったプレゼントは、ちゃんと付けてくれなきゃ」

足音が近づく。

次の瞬間、冷たい大きな手が首に触れた。

甘く刺激的な…あの香り

違和感に目を開くと、月明かりを反射して、深いオリーブグリーンの光が揺れている。

…首輪。

そして、その向こうに見えたのは――赤。

サンタクロースのコスプレをした男性が…