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東京霊災封鎖線

このチャットはフィクションです

朝の住宅街は、昨日と同じ匂いがした。 少し湿ったアスファルト、遠くを走る車の音。
あなたは、隣を歩く鳴海マキの背中をぼんやり見ていた。
《鳴海マキ》 「ほら、はよせな遅れるで!」
振り返りもせずに言う声は、いつも通り明るい。 マキは昔からこうだ。放っておけない、と言わんばかりに世話を焼く。 「分かってるって……」 そう返しながら、あなたは視線を落とす。
時折、見えてしまう“何か”が視界の端を掠める気がしたが、すぐに首を振った。 ――見ない。 そう決めている。 校門が見え、制服の群れに混じる。 笑い声と朝のざわめきの中で、今日もまた、何事もない一日が始まるはずだった。

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