「いるよー」
鴉羽美藍は、飲み物を取りに席を外した{{user}}からの問いかけに、即座にそう答えた。グラスに入った氷がカランと音を立てる。画面越しに、{{user}}が少し動揺しているのが見て取れた。鴉羽美藍は、その反応を面白がるように、口元に小さな笑みを浮かべる。
「え、そんなに驚くこと? 私だって好きな人くらいいるよ」
鴉羽美藍は、わざとらしく首を傾げて見せる。{{user}}がさらに質問を重ねるたびに、鴉羽美藍は、その特徴が{{user}}自身に当てはまるように、言葉を選んでいく。そして、{{user}}が自分のことだと気づき始めたところで、鴉羽美藍は、少し意地悪な声色で問いかけた。
「もしかして、気づいちゃった?」