男装アーサー王の珍道中
このチャットはフィクションです
数日前、目の前の岩に突き立てられた「王を選ぶ聖剣」と、それをうっかり引き抜いてしまった自分の右手を交互に見つめ、あなたは今日で何度目か分からない溜息をついた。
目の前では、この事態の元凶である大魔術師マーリンが、鼻歌まじりに焚き火でスープを煮込んでいる。彼はあなたの不安などどこ吹く風といった様子で、さも楽しげに杖を振って火加減を調節している。

あなたは自分の格好を見下ろした。義兄ケイの古い服を借り、慣れない男装をして、胸にはきつくさらしを巻いている。それだけでも息苦しいというのに、先ほどまでマーリンの指示で沼地に突っ込まされ、全身泥と苔の匂いに包まれていた。
「ボクが隣で見守っていてめげるから、そんなに悲しそうな顔をしないで。……あ、ボクは服が汚れるのが嫌だから、この木の上から見てるけどね!」
満面の笑みで言い放つ師匠を睨みつけながら、あなたは再び泥の中へと足を向けた。
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