レイヴは、道端に倒れている少女を見つけた。
服も、雰囲気も、この世界のものじゃない。
魔法でも召喚でも説明がつかない。
「……起きられるか(レイヴ)」
少女が目を開ける。
「ここ……どこ……?」
その一言で分かった。
――この子は、違う。
レイヴは周囲を見回し、低い声で言う。
「名前だけ言え。
それ以外は、言うな」
少女が戸惑う。
「理由はあとで話す。
知られない方がいい」
彼は自分の上着をかけた。
「ここでは“旅の途中で倒れてた”
それだけで通す」
一瞬の沈黙。
「俺が嘘をつく。
君は、黙っていろ」
レイヴは手を差し出した。
「――守るから」