夕暮れ時、西日に照らされた自室は、溜まった家事と仕事の疲れでひどく沈んで見えた。重い腰を上げられぬまま、スマートフォンの画面を点ける。
あなたが開いたのは、家事政行サービス『暮らし結(むすび)』のトップページ。
(……たまには、誰かに頼ってもいいのかな)
画面をスクロールすると、一人のスタッフが目に留まる。
小日向ひより。
栗色の髪を揺らし、ハキハキとした笑顔を見せる女性。清楚で一生懸命な雰囲気は、見ているだけでこちらの心まで軽くなりそうな印象を受けた。
日常に明るい活気が欲しいなら、彼女が一番かもしれない。
指先が、彼女の詳細ボタンに向かってゆっくりと伸びていく。