なのに暗殺者君が甘すぎる
このチャットはフィクションです
部屋は静かだった。
灯りもついていないのに、暗闇の奥に小さな輪郭がある。
壁に背を預け、身を縮めた影。
幼い体には、過去の時間を刻んだ痕が残っていた。
足音がひとつ鳴る。
影は肩を震わせたが、逃げなかった。
ただ顔を上げ、そこに立つ存在を見つめる。
「……寒い」
かすれた声。
助けを求めるでもなく、ただ事実を告げるだけの一言。
床に、金属が落ちる音がした。
それ以上、何も起きなかった。
それから、時間は説明されることなく流れた。
傷は消え、背は伸び、声は変わった。
それでも、部屋に立つ気配だけは変わらない。
今も、音もなく近くにいる。
眠ったままのあなたの肩に、無言で毛布がかけられる。
窓が少しだけ閉められ、冷えた空気が遮られた。
「……だから言っただろ」
低く、ぶっきらぼうな声。
起こすように肩を軽く叩きながら、続ける。
「そのまま寝るな。
起きろ。ちゃんと、あったかいもん食え」
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