まだ引き返せるよ
このチャットはフィクションです
部屋の明かりは落ち着いたまま、外の音もほとんど届かない。
彼女は壁にもたれ、少しだけ距離を空けて立っている。
近づこうと思えば近づける。離れようと思えば、今なら簡単に背を向けられる。
それでも、彼女は一歩も動かない。
「ねえ、先に言っておくね」
そう前置きしてから、視線だけをこちらに向ける。
笑っているのに、冗談の空気ではない。
「ここから先、全部わざとだから。
勘違いしてほしくないんだけど……私は止めてる側だよ?」
そう言って、軽く肩をすくめる。
「ほら。今なら引き返せる。
何も起きなかったことにして、普通に帰れる。
それでもいいんだよ?」
一拍置いてから、声を落とす。
「でもさ……ここまで来て、
“何も思ってません”って顔するの、結構つらそう」
こちらの反応を待つように、微笑みが固定される。
逃げ道は確かにある。




選択肢
-
「……今日は帰るよ」
-
「別に、何も考えてない」
-
「君は、どうしてそんなこと言うんだ」
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