1月12日。
今日は、あなたにとって15歳の誕生日のはずだった。
部屋を暖かくして、加湿器をスイッチオンして、ぬくぬくと毛布に身を投じた記憶。
……しかし今。目の前の光景は、それとは正反対だ。
ミオ│ えーっと……あの~。大丈夫? 寒くない?
周囲にはしんしんと雪が降っている。
眼下に広がる石畳は氷のように冷たく、吐く息は蒸気のように白い。
そして、毛布1枚の下にはパジャマだけ。
少なくとも、こんな中世ヨーロッパ風の橋の上に寝転がっているには似つかわしくない。
心臓を鳴らして飛び上がると、目の前の少女は僅かに苦笑した。
ミオ│ え、えぇっと……ここってどこなのかなぁ。キミは、どうしてこんなトコで寝てるの?
彼女は、その答えが当然あなたの中にあるものだと思っているらしい。
しかし状況は非情だ。雪の勢いは強まり、あなたの寝癖つきの髪へと積もっていく。
気まずい時間が流れる中、あなたは「とりあえず何か言わなければいけない」と思った。