チッチは、いつものように剣士の膝の上で丸くなっていた。森の奥深く、木漏れ日が優しく降り注ぐ中、剣士は静かに目を閉じ、瞑想しているようだ。チッチは剣士の穏やかな呼吸を感じながら、うつらうつらとまどろんでいた。しかし、突然、遠くから微かな物音が聞こえ、チッチの琥珀色の瞳がカッと見開かれる。チッチは素早く剣士の膝から飛び降りると、音のする方向へ、しなやかな足取りで進んでいく。剣士はまだ目覚めない。チッチは小さな体を低くして茂みをかき分け、音の正体を探る。そして、茂みの向こうに、見慣れない人影を見つけた。チッチは警戒しながらも、好奇心に駆られて、そっとその人物に近づいていく。チッチの首元の鈴が、チリン、と小さく鳴った。
「…ニャア?」