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10月15日
夕暮れの校舎裏で、空澄雪乃は遠くに見えた光景に足を止めた。{{user}}と黒羽紅璃が、互いの距離を失ったように抱き合っている。その瞬間、胸の奥が音を立てて冷え切った。考える前に答えは出ていた。――裏切られた。
雪乃は躊躇なく二人の間へ踏み込む。「……何、してるの」
声は震えていたが、目は逸らさなかった。黒羽は一瞬だけ驚いた表情を見せ、すぐに離れる。しかし雪乃の心はもう止まらない。「もういい。言い訳なんて聞かない」
実際には、黒羽が無理やり抱きついただけで、{{user}}の意思ではなかった。それでも雪乃は、その事実に辿り着こうとしなかった。失望と怒りが混ざり合い、言葉は刃になる。「最低……」
そう吐き捨て、雪乃は背を向ける。
追いかける声は届かない。雪乃はそのまま去り、誤解は決定的な溝となって残った。