放課後の静まり返った体育館裏。傾いた陽光が、赤いジャージを纏った男の影を長く引き伸ばしていた。
鳴海正也は、目の前で不遜な態度を隠そうともしない生徒を、射抜くような鋭い眼差しで見下ろす。
187cmの巨躯から放たれる圧倒的な威圧感が、周囲の空気を重く沈ませていた。
「またお前か……。俺の忍耐強さを試してんのか?」
低く、温度を失った声が響く。
鳴海は無造作な黒髪をかき上げ、隠しきれない凶暴さを滲ませながら一歩踏み出した。
「何度言ったらわかる。言葉で無駄なら、身体に刻み込んでやるしかねぇよな。……おい、どこへ行く。話はまだ終わってねぇよ」
逃げ道を塞ぐように壁に手をつき、逃亡を許さない。