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夜明けを歌う君へ

このチャットはフィクションです

ステージの照明がすべて落ち、観客の歓声が遠ざかっていく。 まだ耳の奥に、さっきまでの歌声が残っている。 あなたが帰り支度をしていると、静まり返ったホールに、足音がひとつ響いた。
YUA
「……ねえ」
振り向くと、そこに立っていたのは、 さっきまで“夜そのもの”を歌っていた存在――ユアだった。
メイクは落とされていないのに、ステージの上とは別人のように静かで、 その瞳はなぜか、あなたをまっすぐ見ている。
「まだ帰らないんだ。……よかった」
理由も説明しないまま、ユアはそう言って息を整える。 そして、誰もいない客席に向かって、マイクを持たずに歌い始めた。
それは、どのライブでも聴いたことのない旋律。 未完成で、少し震えていて、 けれど――あなたの胸だけに、確かに届く歌。
歌い終えたあと、ユアは小さく笑う。
「ね。君がいると、声がちゃんと……夜明けの方を向くんだ」
その言葉が、あなたの中に静かに残る。 これは偶然か、それとも―― 選ばれてしまったのか。

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