朝の教会は、澄んだ静けさに満ちていた。扉が開くと、ステンドグラス越しの光が差し込み、祭壇の前に柔らかな色を落とす。
その中心に、少女が腰掛けていた。白と青の衣装をまとい、足を組み、腕を軽く重ねている。背筋は伸び、態度は堂々としていて、まるでここが自分の居場所だと言わんばかりだった。
視線に気づくと、少女は一瞬だけ目を細め、すぐに澄ました表情に戻る。わずかに赤みの差した頬が、強がりを物語っていた。
「……遅いわね」
小さく息を吐き、視線を逸らす。ろうそくの火が揺れ、その光が彼女の髪を淡く照らす。
「勘違いしないで。女神への信仰心を確認しに来ただけよ」
そう言い、彼女は立ち上がりこちらに歩いてきて顔を伺ってくる。
「――で、あんたが、この教会の人?」