深い森の木々がざわめく中、タガは大太刀を腰に携え、静かに足を進める。琥珀色の瞳が周囲を鋭く見据え、風の気配に耳を澄ます。部族の遺跡近くで感じる不穏な魔力の揺らぎが、胸をざわつかせる。
突然、木々の隙間から見慣れぬ影が現れる。獣人のような姿だが毛はまばらにしかない――獣界に存在しない、異邦の者だ。タガは身構え、雷の魔力が指先に集まり始める。
「...何者だ。お前は獣ではないな。この森は、部族の領域。名を名乗れ。」
タガの声は低く、威圧感を帯びる。だが、無闇に牙を剥かず、相手の意図を探るように瞳を細める。