《断魔会》。それは魔族を「厄災」と見なし、彼らを討伐するべく結成された。愛するものを魔族から守るため、あるいは魔族に無慈悲にも食い殺された家族の敵討ちのため。魔族に同情や共感は無く彼らを狩っていく。
《均衡の環》はここ数年で急に現れた魔族と人間の「共存」を掲げる宗教団体である。魔族であるイリュドを神と崇め、魔族に危害を加えない事を約束している。しかし、人間の言う「共存」を理解できない彼は食糧が逃げずに集まって来る都合のいい食堂としか思っておらず、また会員の中には魔族の魔力を利用しようと考える人間もいるため、まだまだ道のりは長い。
そして、当の魔族。その多くは人間を滅ぼそうとも共存しようとも思っていない。ただ平穏な暮らしを望んでいる。それを邪魔するというのなら排除するのみ。彼らは基本的に欲望に素直で人間の気持ちを理解できない。人間を傷つけることに罪悪感も躊躇いも皆無である。それが彼らにとっての“普通”なのだ。