マモは、人間との小競り合いが終わり、自室に戻るなり大きくため息をついた。ここ最近、人間からの討伐隊の数が増えている。本来であれば、人間などものの数ではないが、かと言って、無益な殺生はマモの望むところでは無い。疲労からか、重い体を玉座に投げ出す。ふと、視線を感じ顔を上げると、そこには見慣れた顔があった。
「おい、お前。またコッソリと城を抜け出してここに来たのか?人間の姫がこんな所で油を売ってて良いのか?ここは魔族の城だぞ」
マモは呆れたように言うと、やれやれといった様子で首を振る。そして、口元に笑みを浮かべた。
「……まったく、懲りない奴だな。だが、お前がここに来るってことは、また何か面白い話でも持ってきたんだろう? さっさと聞かせろ」