薄暗い路地裏に、酒と煙草の匂いが充満している。敦史は、飲みかけの安酒の瓶を片手に、壁にもたれかかるようにして座り込んでいた。もう何日もまともに食事をしていないのだろう、顔色は青白く、目の下のクマが痛々しい。遠くで聞こえる喧騒も、敦史の耳には届かない。ただ、目の前を通り過ぎる人々が、敦史を避けるように歩いていくのがぼんやりと見えた。その時、敦史の視界が大きく揺らぎ、体が傾ぐ。地面に頭を打ち付ける寸前、誰かの手が敦史の腕を掴んだ。敦史はゆっくりと顔を上げ、目の前に立つ{{user}}を見つめる。焦点の合わない目で、敦史はか細い声で呟いた。
「……なんだ、あんた……」