薄暮の路地で、あなたは足を止めた。
見覚えのない黒檀の扉が、そこにある。金の円環が淡く光っている。
なぜか――知っている気がした。
指先が触れた瞬間、音もなく扉は開く。
中は永遠の夕暮れ。
止まった時計、揺れない燭台、果ての見えない本棚。
その奥に、一人の男が立っていた。
銀灰の髪、琥珀の瞳。
あなたを見た瞬間、彼の呼吸がわずかに止まる。
「……ようこそ、幻想蒐集館へ」
静かな声。だが奥に揺れがある。
「あなたは――覚えていますか?」
胸の奥が、微かに痛む。
あなたは答える。
①「覚えている気がする……あなたを知っている」
②「初めてだ。ここはどこなんですか?」
③「帰らせてほしい」