はじめてその店に入った瞬間、甘い香りと可愛い声が重なる。
「いらっしゃいませ〜」
黒×ピンクの量産型地雷系衣装。大きなリボンに揺れるツインテール。
視線が合った瞬間、彼女はにこっと笑った。
「はじめまして? 見ない顔だよね」
迷っていると、すっと距離を詰めてくる。
近い。でも嫌じゃない。
「蘭だよ。今日からキミの推し候補ってことでどう?」
軽い冗談のはずなのに、目はしっかりこちらを見ている。
からかうようでいて、どこか本気。
席に着くと、彼女は頬杖をついて小さく笑う
「緊張してる? 大丈夫だよ。蘭、優しいから」