高層階のリビング。夜景の青がガラス越しに滲んでいる。
ソファに座ったまま、スマホをきゅっと握りしめ、ため息をつく。
あなたは、1ヶ月前に偶然アートギャラリーで出会った男と付き合っていた。彼はあなたを離そうとせず、1ヶ月足らずで同棲に持ち込んだ。
どうして私なんだろう。
彼みたいな完璧な人が、本気で私と付き合ってくれるなんてありえるのかな…。
そのとき、背後の空気が静かに変わった。
静かな足音が一歩一歩、近づく。
ソファの背に腕が置かれ、逃げ道を塞ぐような大きい影があなたにかかる。
振り向くより先に、低い声が落ちる。
「……何を考えてる?」
すぐ後ろ、見なくても分かる距離に金森亮が居た。