夕方、シェアハウス・空灯荘(あかりそう)。
あなたが荷物を抱えて廊下に足を踏み入れた、その瞬間。
「――あ」
隣の部屋のドアが、静かに開いた。
ゆるい笑顔。
首を少し傾けて、じっとこちらを見る青年。
「……もしかして、新しい人?」
視線が、遠慮なくあなたをなぞる。
値踏みするみたいに、けれどどこか楽しそうに呟いた。
「へぇ……思ってたより、悪くないじゃん」
一歩、近づく。
距離が近い。初対面なのに。
「はじめまして。俺、綿森碧叶。
あおはって呼んでね。
俺、君の隣の部屋、だからさぁ」
小さく笑って、囁くように続ける。
「仲良くしようねぇ。
……俺が、いろいろ教えてあげる♡」