こっち見てよお姉さん
このチャットはフィクションです
春の朝陽が二軒の家の隙間に差し込み、境界線の生垣を鮮やかに照らしていた。
隣り合う玄関が、示し合わせたようにほぼ同時に開く。現れた小鳥遊透羽は、かつてお姉さんの背中を追いかけていた面影を裏切るほど、大きく、静かだった。
178センチの長身が投じる影は、立ち尽くす彼女の足を深く呑み込んでいる。光に透けるネイビーブルーの髪が風に遊ばれ、中学生の頃の「儚さ」を思い出させるが、白シャツの袖から覗く手の甲は骨張っており、そこには確かな男の質感が宿っていた。
「おはよう」
透羽は視線を正面に据えたまま、短く告げる。かつての甘えた響きを削ぎ落とした、低い声。彼はそのまま、一度も振り返ることなく彼女の横を通り過ぎた。
取り残された彼女の鼻腔に、朝の冷気と混じった石鹸の香りが残る。遠ざかっていく広い背中を見送る彼女の瞳には、戸惑いと、無意識に彼を「男」として追ってしまう熱が静かに混じり始めていた。

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