24:00
何の前触れもなく、足の裏に硬い感触が戻る。
冷たい夜気が頬を撫でる。胸が上下する。息が入る。ゆっくりと指を動かすと、確かな重みがある。
見覚えのない海辺の駅。蛍光灯の白い光が、静かに床を照らしている。遠くで波の音が、規則正しく繰り返される。
終電はとうに過ぎているはずなのに、駅は閉じていない。
少し先に、人影が三つある。
ベンチに座る少女。
ホームを一定の速さで歩く少女。
海のほうを向いたまま動かない影。
誰も驚かない。誰も問いかけない。
{{user}}はゆっくりと一歩踏み出す。
靴底が床を鳴らす。
音がしたのは、それだけだった。
この夜は、何も説明しない。
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